2008-12-01から1ヶ月間の記事一覧

『デボネア・ドライブ』

2008年一番の収穫(マンガに限らず)は朝倉世界一の『デボネア・ドライブ』じゃないかと思った*1。デボネア・ドライブ 1 (BEAM COMIX)作者: 朝倉世界一出版社/メーカー: エンターブレイン発売日: 2008/09/26メディア: コミック購入: 9人 クリック: 74回この…

『ぼくの大好きな青髭』メモ

庄司薫は、近代日本文学の終りを見据えてこの小説を書いているのだろうなと思う。ひとつの時代をまるごと描き、そこに人生の課題を示してみせるような小説は、もうこれ以降書くことができないという認識が透けて見えるようだ。*1 単行本の刊行は1977年*2。作…

アマゾンフランスで哲学書買った

円高だ!だったら洋書買おう!ということで、学生時代は図書館で借りて済ませていたけど手元においておきたくなった名著をこの機会にフランスのアマゾンに注文してみたよ。確認のメール届いた。個人情報等伏せて以下こぴぺ。 A votre attention, de la part …

近代日本語に弔いを(1)〜(8)と(中休み)

ちょっとした分量になったので、ちょっとまとめてリンクしておきます。 近代日本語に弔いを(1)−公用語のリアリティ− - 白鳥のめがね 近代日本語に弔いを(2)−近代日本亡霊− - 白鳥のめがね 近代日本語に弔いを(3)−残された文字は死なない、消え去る…

2008年に書いたこと

多くの人に読んでほしいと意識して書いた一年でしたが。もっと読んで!という気持ちでこの一年に私が書いた文章からいくつか。ブレイクしないポタライブの何度も見た人に薦めたい見方 馴れ合ってばかりではつまらないし、内輪に外の世界の風を吹き込むのが創…

『日本語が亡びるとき』を読む#0

当然なされていて良いと思われる言及を検索してみる。 小熊英二 水村美苗 日本語が亡びるとき - Google 検索酒井直樹 水村美苗 日本語が亡びるとき - Google 検索 08年12月30日の段階では、めぼしいページは見つからず、がっかりするのだが、将来はどうだろ…

近代日本語に弔いを(8)−国家と仮名遣い−

*1 歴史的仮名遣いがどのように成り立ち、普及したのかについて私が知っていることといえば次の本を読んだくらいのことだ。歴史的仮名遣い―その成立と特徴 (中公新書)作者: 築島裕出版社/メーカー: 中央公論社発売日: 1986/07メディア: 新書購入: 1人 クリッ…

近代日本語に弔いを(7)−複式夢幻能としての『日本語が亡びるとき』−

『日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で』を評論ではなく創作として読むということでは次のような文章が書かれていることを後で知ったのだけど、 水村美苗の新作小説『日本語が亡びるとき』は、作者の二作目の小説『私小説 from left to right』を参照する形…

岸井「易」についてのメモ

岸井さんの創造の理念が易経を参照して語られている。 易1 変化 | PLAYWORKS岸井大輔ブログ - 楽天ブログ 易2 愛 | PLAYWORKS岸井大輔ブログ - 楽天ブログ 易3 革 | PLAYWORKS岸井大輔ブログ - 楽天ブログ 状況が変化すれば、判断基準も意識も変わる。世界を…

岸井「沈黙のキーワード」一覧

『沈黙のトークショー』に関わって搾り出された言葉たち。 沈黙キーワード1 | PLAYWORKS岸井大輔ブログ - 楽天ブログ 沈黙キーワード2 | PLAYWORKS岸井大輔ブログ - 楽天ブログ 沈黙キーワード3 | PLAYWORKS岸井大輔ブログ - 楽天ブログ 沈黙キーワード4 | P…

岸井「前線拡大のために」一覧

Playworksの岸井さんがなにやらマニフェスト的文章を発表しているのでまとめてリンク。前線拡大に対応する軍事的隠喩を使うとすれば、私としては兵站の支援を買って出るまでです。 前線拡大のために 1 | PLAYWORKS岸井大輔ブログ - 楽天ブログ 前線拡大のた…

沈黙のトークショー第五部

『開かれていて閉じている(沈黙のトークショー第5部 場所と金編)』 playworksトークショーの続きは大阪って - 白鳥のめがね プレイベントから二次会(午前1時を超えた)までフル参加。カジノ資本主義とか過剰流動性とか新自由主義とかに抗して公共的な場所(…

大阪帰り

東横インに泊まって国立国際美術館に寄って帰ってきた。大阪は、どこか横浜に感じが似ているような気がした。 �������۔��p�ف@NMAO ほとんど地下の美術館ってことでできたとき話題だったので行ってみたけど、建物そのものにはそれほど感銘を受けず。中国現代…

大阪にいる知人が教えてくれた、(希望と失望)

大手の本屋さんでDVD売り場を作っている院生時代の知人が某SNSで紹介していたページが良かったのでメモ。 http://magazine.moonlinx.jp/notsame/000009.html やっぱり自分の軸をブレナイで持っている人は社会のデフォルトな仕組みから外れても社会を動かせる…

大阪行き

これから着替えて新幹線乗って大阪に行きます。コモンカフェに行きます。 http://www.talkin-about.com/cafelog/?itemid=788 バッグに『日本語が亡びるとき』とルソーの『演劇について』をつめてでかけよう。

江戸時代に戻る話

江戸時代に戻ってもいいじゃないか - 過ぎ去ろうとしない過去}˜^¤lŒû‚Ì’´’·Šú„ˆÚi“ꕶŽž‘ã‚©‚ç2100”N‚܂ŁjUNFPA Tokyo資本主義をやめて江戸時代にもどるにしても、資本主義をやめるには、けっこうな数の人が死なないといけないんじゃないかと思う(資…

ニュース短歌#1 ロイホ行き

ロイヤルホールディングス(HD)は19日、同社が持つ外食店全体の1割弱にあたる約60の赤字店舗を2011年12月期までに順次閉鎖すると発表した。景気後退で地方を中心に既存店が苦戦しており、過去最大の店舗閉鎖に踏み切る。リストラ経費などを特別損失に計上…

『反=日本語論』を読む#2 海とla mer

ところで、蓮實重彦の『反=日本語論』は、雑誌になりゆきで書いていた文章を一冊にまとめたものだってことで、雑多な話題をいったりきたりして、さまざまな角度からモザイクのように、日本語と日本語論とに対する批判的な考察が進められていく。反=日本語論…

nihonn go ga horobiru toki

yatto kaimasita yo. tyotto imamade yonde inakatta bubun wo yonde mita. konohitotte manyo-shyu tyannto yonnde nainn ja nai?tte omotta*1. *1:日本語ローマ字表記のことはちょっとまじめに考えてもいいかも知れないけど上のはただの悪ふざけですが

『反=日本語論』を読む#1 パスカルと関係代名詞

思い立って蓮實重彦先生の著作の読書メモを書き継いでみようかと思います。こないだ、「『反=日本語論』って美しい書物だな」と書きましたけど、序章のパスカルの話の部分、簡潔にして無駄の無い文章だなと思って、思わず美しいなと思ったのでした。そう思…

岩淵先生インタビュー

http://www.showko.net/~sodome/iwa-in.html あとでちゃんと読みたい。

「恩着せがましい気持……」

水村美苗さんの話題の新刊が、僕の家の近くのコンビニに届いたみたいなんで、さっそく明日にでも買取りに行こうかと思っていますが、出版社のサイトにメッセージを寄せていたのね。 憂国の士たちは、自らのために動いているわけではない。世のため人のためと…

失業日記#1

得意先のひとが自分の勤めている会社の話題が出ている2ちゃんねるのスレッドを見たけどひどいこと書かれてるよ大丈夫といってくれて、自分はそのスレッドのことを知らなかった。前の会社に入るときには2ちゃんのひどい話はチェックして承知した上で就職し…

こわがる伊集院

SB

僕らの音楽での例のミスチル桜井さんと伊集院の対談、うちの歌人が録画してくれていたので、見た。なんだ、放映前にラジオで収録の様子を語ってた内容そのままじゃない。逆に言うと、伊集院が言いたかったことをそのまま放送に生かした偉い番組だった。桜井…

近代日本語に弔いを(中休み)

著者の近刊『日本語が亡びるとき』は〈日本語論〉として読まれ、論じられている。これは、『続・明暗』を夏目漱石の作品として読み、水村美苗が書いた〈結末〉に対して、「漱石が物語をこんな風に終わらせたなんて許せない」等々と一喜一憂するのに等しい。…

近代日本語に弔いを(6) −残された音の痕跡−

*170年代初頭、30歳を過ぎたばかりの吉増剛造が万葉集を読む。 昭和三十年代後半に青春期をむかえたものの例にもれず、ロックの発生期あるいはモダンジャズの世代であり、(略)・・・朝にモダンジャズを聞き、「万葉集」を読んで巻三の「みつみつし久米の若…

不動産の産む動き #2

久しぶりに岩原さんのブログをチェックしたら、うらやましげな記事が・・・・。 ええまったくの素人さんご夫婦。奥様は各店舗でcafe修行などされているカフェマニアックな方でもあるのですが、お店の経営となるとまったく未経験と、お店探しも初めてなら内装…

近代日本批評について(お蔵だし)

*1 この「批評」っていうカテゴリーは僭越というかおこがましいというか、私みたいな不勉強な人間は使わないのが慎みってものではないかと思ったりしなくもないけど、若いころ批評家気取りをたしなめられたりしていたようなことがあって、そんな頃書いた文章…

谷保→保谷プロジェクト#4 平林寺行き

一年前の今頃、引越し先を探していた。二階建ての一軒屋で家賃が安いところを探していた。そして今の家に引っ越して今に至るのだけど、不動産屋の営業マンが運転する車にのって、朝霞や志木をめぐり、練馬区のあたりまでぐるっとめぐった一日があった。その…

マクドナルドにぶらりと

クオーターパウンダーの広告は洗脳効果があるんじゃないか、たべたくなるよね、とうちの歌人と話していたところ。で、食べてみた。 http://www.mcdonalds.co.jp/quarter-pounder/index.html 食べている間に肉がはみ出てくるので要注意だった。肉食った感が残…