谷保→保谷プロジェクト#4 平林寺行き
一年前の今頃、引越し先を探していた。二階建ての一軒屋で家賃が安いところを探していた。そして今の家に引っ越して今に至るのだけど、不動産屋の営業マンが運転する車にのって、朝霞や志木をめぐり、練馬区のあたりまでぐるっとめぐった一日があった。そのとき、平林寺の脇を車で通り、晩秋の午後の日差しに雑木林が美しく見えたのが印象的だった。いつか行ってみたいと思っていた。
この週末、うちの歌人を誘って、自転車で平林寺まででかけてきた。関越を越えて、農村のなごりと、戦後の住宅事情がいりまじる郊外の風景を通り抜け、坂道をするするくだり、川を越え、坂道をゆるゆるのぼり（川が削った谷間）、ゴルフの練習場を越えて、去年この道通ったよね、と記憶のなかの風景を呼び起こしながら、地元の歴史の一端にふれる。
境内の周囲に、雑木林が広く残されていて、散歩する。どこまでも雑木林が広がっているような錯覚をおぼえるくらい、広い。
雑木林の奥に業平塚というのがあって、昔焼畑をしていたころの、見張り台として使われていたものを、後世に好事家が伊勢物語になぞらえてみせたのらしい。武蔵野、武蔵野。
去年も食べたケンタッキーフライドチキンを食べて、ドンキホーテで買い物して、バス道路を抜けて、帰った。
