2004-11-01から1ヶ月間の記事一覧

舞台のスペクタクル性について −「猿若吉代の会」を見る−

チケットが当選したので、11月24日に国立劇場小劇場に日本舞踊の公演を見に行く。猿若吉代が、自身の振付た清元「柏の若葉」(いわばソロ)と、父であるらしい猿若清方の作品「かしく道成寺」(芝居がかった規模の大きい作品)を踊るという会だった。日本舞…

チェルフィッチュの『労苦の終わり』について(後編−第3稿−)

http://d.hatena.ne.jp/yanoz/20041107#p1(前編) http://d.hatena.ne.jp/yanoz/20041108#p1(中篇) に続く。いくつかの、散漫な、ディテールの話。○ディテールその1。「バンザイ!」 この作品は、結婚祝いの飲み会(男のみの旧友同士での)を一人だけ早…

庭劇団ペニノ『黒いOL』

8日月曜の夜に見に行く。新宿の外れの野外にテントを張った公演ということで、場所の選び方も気になる点だけど、これがすごかった。ビルの谷間に、時代に取り残された空間が広がっているという雰囲気。バブル期の地上げでそこら中虫食い状態のなかに、木造モ…

チェルフィッチュの『労苦の終わり』について(中篇-Ver. 1.2-)

http://d.hatena.ne.jp/yanoz/20041107#p1からの続き。『労苦の終わり』の系譜をたどる話から、語りなおそうか。『マリファナの害について』は、一人芝居だったのだけど、語り手が友達のことを話していて、その話し方をまねながら話しているのかと思うと、い…

チェルフィッチュの『労苦の終わり』について(前編)-第二版-

金曜日、チェルフィッチュ岡田利規の新作をSTスポットに見に行く。演劇作品であって、お話としては、いくつかの主となるエピソードが緩やかに結び合わされ、その周辺にディテールが散在しているといった感じ。まずお話の内容を整理しておこう。核となるのは…

様々な終わりが巻き込まれてゆく始まり

2004年9月上旬。私は、房総半島の突端辺り、東京湾が太平洋へと開いている近くの浜辺を、幾人かの知人と歩いていた。遠くに台風が北上しているという話だったが、その日、内房のあたりは良い天気だった。浜辺から、桟橋が伸びていた。なにより釣りが好きな先…

exhibition+dance [景]

ダンサー・中村公美と撮影家・kamata motokoのコラボレーション展示 http://www.jotomo.com/wisp/kei/土曜日の昼見に行く。 ギャラリーでのダンス公演というのは、ペッパーズギャラリーでのシリーズ企画とかに足を運んだこともあるけれど、やはり舞台でみる…

『寝台特急“君のいるところ”号』

中野成樹(POOL-5)+フランケンズwith friends featuring劇団EnTRoPy ●原作=T・ワイルダー「特急寝台列車ハヤワサ号」 ●構成&演出=中野成樹(POOL-5) ●出演=村上聡一/福田毅/野島真理/石橋志保/劇団EnTRoPy/斎藤範子/岩本えり会場は例によって横…