2005-01-01から1年間の記事一覧

若衆とその仲間達

ダンスがみたい7参加公演。日によって演目が違ったようだ。8/15夜の回を見る。前半は、二作品。 まず、ink Boatによる"Black Map"というソロ作品(進行中の作品とのこと。出演、コンセプト:シンイチ・モモ・コガ)。赤い綱に足を縛っていて、はじめその綱に…

ピエール・ダルド+イマージュオペラ>>ロマネスク<<

ダンスがみたい7参加作品。「ザンビネッラ ZAMBINERRA」8/11 15:30からの回を見る。国際交流とはいってもピエール・ダルドさんは東京在住らしい。あと、どこにでも顔を出すなあという感じのJOUさんがゲスト。JOUと、ピエール・ダルドのデュオが、零落して狂…

六本木で展覧会をはしご

六本木に出かけたついでに、六本木ヒルズの美術館に行ってきた。・中国美の十字路展 後漢から盛唐へ+Follow Me新しい世紀の中国現代美術なんか、古代と現代が並んでいるという奇抜な企画(二つでセットの展示でチケットも一緒)。中国の現代美術とか、あんま…

アダチマミ×無所属ペルリ

ダンスがみたい!7の公演、アダチマミ×無所属ペルリ「まな板の泳ぎかた」の8月8日(月)19:30の回、 「アフタートーク」*1の担当をした(黄色い勢力さんがレポートしてくれましたhttp://kiiroiseiryoku.seesaa.net/article/5734174.html)。 アダチマミ×無所…

BIMO DANCE THEATER ファタモルガナ

ダンスがみたいの企画。8/7 5時からの回を見る。最初に上演されたゆっくりとした動きのある作品(Mitos)で、三人の男性パフォーマーが息を低く持続させるように腰を落としてなだらかに動いていく、そこで鍛えらて厚い筋肉がなめらかに動いていく様子が深く…

マレビトの会の「王女A」

8/6(土)19:00-の回を見る。会場はアゴラ劇場。 [作・演出]松田正隆 [舞台美術]奥村泰彦 http://www.gekken.net/ ・結論 結論を先に言えば、演劇史と日本の近代史とが切り結ぶ場所への参照を織り込んだ作品であって、手法としては折衷的である。新劇から…

舞踏家の眼差しについて

上杉貢代さんの眼差しということについては、以前「ダンスがみたい5」だったかで私が上杉さんの公演のアフタートークを担当したときに、質問してみたことがある。そのとき上杉さんの舞台の上で踊るときに見せる目の表情になにか特別なものを感じて、踊ってい…

土方巽の生成変化と舞踏の伝統

私には舞踏についてはそれほど深い知識も経験も無いのだけれど、私が知りえた断片的な情報や経験に即して言うと、和栗由紀夫という人は、土方巽の教えに忠実でありすぎるためにかえって忠実ではないことになってしまっている人ではないかなあという風な認識…

和栗由紀夫+上杉貢代

「ダンスがみたい!7」の公演、和栗由紀夫+上杉貢代「神経の秤」を見た(8月5日(金)19:30の回)。この公演は、ラストーシーン、上杉と和栗の二人がステージの両端からゆっくりと歩み寄っていく場面が全てだった。すくなくとも私にとっては、上杉の、まっ…

Dance Garop VIBE/神村恵

コリアダンスコレクション4 8月3日(水)19:30の回を見る。 ・Dance Garop VIBE「息を数える」出演=ソン・ソンヨン ユ・ジュヒョン キム・ソンウン チョン・インファ チョン・ソンイ 他 振付/キム・ヒジ 交響曲のような構成を持った四人の女性ダンサーが出…

大橋可也&ダンサーズ「サクリファイス」

ダンスがみたい!7の公演 8/2 公演前のドレスリハーサル(いわゆるゲネプロ)で見る。大橋可也さんの舞台を見るのは今回初めて。それで、観客を入れることが前提だったとはいえ(一回公演ということで、招待券の人はなるべくリハーサルで見てくれという劇場…

ダンスがみたい7の小林嵯峨

ゲスト出演ということで小林嵯峨さんのソロ小品。これがまた素晴らしく良いソロ作品だった。琺瑯の洗面器にろうそくを浮かべて、それを手にゆっくりと入場、床に据えて、その明かりの中でゆったりと舞うところから作品は始まる、だんだん照明が入ってきて、…

アジト現代舞踊団「有情男女」

出演=キム・ユンギョン キム・ボンスン イ・ウンジュ 他振付/チョン・ウィスクはじめ、ポストイットを床に人の形に貼っている。人の様々な属性とか記憶とかがある人を形作っているという隠喩を造形しているのだろうか。床のポストイットを剥がして壁に貼っ…

■吉沢恵「金魚―chapter 5―」

出演=稲生田マユリ 今村よしこ 佐野綾子 滝口美也子 林洋子 博美 田辺静恵(テアトルエコー) 山下由美 作/吉沢恵 音楽/KINTAII 7月27日(水)15:30 の回をみる。会場は麻布 die pratze。私が吉沢さんを今回のフェスティバルに推薦したわけですが。すっか…

抽象語の効用(1)― 岡田利規とシニフィエ

今、日本の演劇において最も注目すべき劇作家/演出家であるチェルフィッチュの岡田利規さんが、先月のユリイカに書いた文章http://chelfitsch.exblog.jp/m2005-06-01/に用いられたシニフィエという用語について、ちょっとした整理をしてみたいと思う。(注…

山賀ざくろ/星加昌紀+合田有紀

ダンスがみたい!の企画。7月24日(日)17:30の回を見る。「ROCKIN' WALTZ 〜電池の飼い方〜」出演=星加昌紀 合田有紀ヒップホップ系のダンスなのだろうけど、そういったストリートダンスは見慣れていないので、あんまりなにかを突っ込んで言おうという気に…

ケイタケイ

7月22日夜、ケイタケイ'Sムービングアースの公演を見てくる。二作品上演。「ライトpart4“ジクゾーパズル”」 初期作品とのこと。白い切片を床にしきつめていくプロセスが作品の軸になっているのは、タイトルそのまま。ケイタケイ自身、三方の壁に立てかけられ…

國學院大學公開古典講座 萬葉集 - 『巻十九』を読む -

受講した。まずは城崎陽子先生。 『万葉集の編纂と享受の研究』という論文を書いてらっしゃる方(これが博士論文なのかな)。若手の研究者というところか。巻19 4254番の、題詞に「侍宴応詔」とある長歌を注釈しながら、宴で天皇のみことのりに応じて歌を詠…

オトギノマキコ/秀島実

7月18日、ダンスがみたい7のプログラム、原田広美さん推薦のオトギノマキコ/秀島実の公演を見てくる。・「脱臼するメルヘンは内側のテトリス」構成・演出・出演=オトギノマキコ なかなか繊細なダンスを見せてくれた。白いブラウスに濃紺のスカートという出…

ベケット東京サミット

7/14日と7/17日の、二日見に行った。 http://www.hi-net.ne.jp/icanof/html/event/ モレキュラーの作品(7/17日午後2時の回を見る)は、三部構成で、手堅い構成だった。 実験演劇 「NOWOH ON」 豊島重之 (ICANOF)+ モレキュラーMolecular ――ベケット「NOHO…

雑誌に記事書きました

TH series(トーキングヘッズ叢書)No.24 「少年×タナトス」に三本記事を書きました。 http://www.a-third.com/th/etc/info24.html 斉藤斎藤『渡辺のわたし』 と ポタライブ について、短文のレビュー(巻末の特選街コーナー)そして、高柳重信の紹介文みた…

3年2組

ニブロールをひきいる振付家矢内原美邦がニブロールとは別に取り組んだ作品というわけで、「3年2組」を初日に見てきた(7/15)。新川貴詩著『残像にインストール』(光琳社)の序論にこういう一節がある。 小劇場で求められていたのはスピードと笑いだ。台詞…

メガロシアター&SOOM ART

ダンスがみたい!7の「コリアダンスコレクション2(韓国/日本)」を見る。 http://www.geocities.jp/azabubu/・メガロシアター「メガロポリスアザブ 〜濃縮版〜」 20人ほどのパフォーマーが参加した作品。いくつかのモチーフを繰り返しながら、舞台上で様々…

斉藤斎藤コラム連載開始

短歌ヴァーサスのサイトで始まりました。http://www.fubaisha.com/tanka-vs/top.cgiさて、どう続くのか。

朗読千夜一夜〜第十一夜〜 

7月2日、朗読千夜一夜を見に行く。本番数日後にちょっと下書きしていたのだけど、今日書き足したので、むらがあるかも。以下、松井茂さん以外は歌人の皆さん。出演者順に軽くコメントします(参考リンク付き)。・栗原寛 ホモセクシャルな性の世界を描く連作…

こう見えた『古道具 中野商店』

川上弘美の小説は、濃密な気配の交流が可能な関係や場所や場面を描き続けてきた、と、とりあえず言ってしまって良いと思う。例えば、「神様」における、「くま」と語り手との関係とか、『センセイの鞄』におけるツキコさんとセンセイとの関係というのは、そ…

『はぐれ刑事純情派』が終わりましたね。

『はぐれ刑事純情派』は、カメラワークとか、見事な職人芸で見ていて気持ちが良い。役者の立ち位置が変わった後微妙にカメラ移動したりアングル変えたりするのが、見事に決まる。この日の最終回でも、「路上でヤク中であばれてる青年を主人公の人(名前忘れ…

オンライン読書会をちらちら

オンライン読書会をしている人たちがいるhttp://www.ehmtm.com/PukiWiki/pukiwiki.php?%A5%AA%A5%F3%A5%E9%A5%A4%A5%F3%C6%C9%BD%F1%B2%F1 読んでるもの 寝ながら学べる構造主義(内田樹) 形式的に決定不能ないくつかの命題について(K.ゲーデル) 魂の労働…

タテヨコの「すくすく」

タテヨコ企画 http://tateyoko.com/ の公演、「すくすく」を見に行った(6/27夜の回)。お値段がおてごろだったということもあるけれど、本物の幼稚園を借りて公演しているというのにも興味を持った。街で公演するポタライブとか 元学校の教室を使った a rou…

a round の『青の辺りまで、暮らす』

a round の『青の辺りまで、暮らす』を見た(6/25昼の回) a round 活動日記 「世田谷ものづくり学校」は、小学校の校舎を改装してデザイン系などのベンチャー企業に貸し出したりしているわけだけれど、今回「a round」というグループの公演会場となったのは…