ダンス

アラン・プラテル/見なかった記念に

私は見に行かなかった。見に行った人たちの文章。 快癒を求める人々。ストリート・ダンサーのようなアクロバティックな踊り。白人も東洋人も南方人もいる。人に触れていやされようとしても震えはとまらない。裸になって身体をたたく。動きはねじれる。思わず…

パフォーの康本雅子を見た

康本雅子さんって、僕にとってはひとつのメルクマールみたいな存在で、康本雅子さんがソロで注目を集めたころが、ちょうど僕がダンスをあまり見なくなった時期だった。ニブロールのドライフラワーは見たので、それに出てたという、康本さんのダンスを舞台で…

が見たい!10について書き残したこと

ディープラッツの「ダンスがみたい!」フェスティバルですが、先日は国枝+古舘組について書きました*1。 http://d.hatena.ne.jp/yanoz/20080717/p1ほかには、2演目見ただけ。若干感想を。 正朔×イシデ タクヤ 『剥製の初夜』 7月30日(水)&31日(木)19:30 会…

国枝昌人+古舘奈津子のダンスがみたい

良い公演だった。知性がセンスを抉り出す方向に作用している。見事。 2作品を連続上演する。 国枝昌人+古舘奈津子 『すんだ』『方方す。』 7月16日(水)&17日(木)19:30 会場/神楽坂die pratze 音響/牛川紀政 照明/福田玲子http://www.geocities.jp/kagurara…

ビデオで振り返るゆるゆるスポンジの時間

「1080個の粒子の揺らぎ」というグループの『選択』という作品の上演についてかつて次のようなことを私は書いておりました。 作品の時間を辿りなおしながら思うのは、ある種の浅さを保ち続ける時間の質である。浅いけれども、離れることはできないような場…

手塚夏子評

ところで、ワンダーランドに手塚夏子さんのこのあいだの公演についてレビューを書きました。 http://www.wonderlands.jp/index.php?itemid=677 淡々と書きました。もっと文法的に無理のない平明な文章を書きたい。「文節」は「分節」の間違いでした(あとで…

ダンスとポタライブをはしご

今日は駒場アゴラ劇場に出かけて、世田谷パブリックシアターに行って、また駒場アゴラ劇場に行った。ミニポタライブ3本とダンス2本みた。ミニポタライブを1本に数えても1日3本。こんなに舞台を見るのも久しぶりだな。アヴィニヨン演劇祭に行ったときは…

金魚(鈴木ユキオ)の『犬の静脈に嫉妬せず』 

アゴラ劇場で見る。前に、鈴木ユキオさんは舞踏界隈から「コンテンポラリーダンスに日和った」とか言われたという噂を聞いたことがある。 今日終演後知り合いに「これって舞踏なんですか?」と聞かれて答えに窮したんだけど、「創作理念」「方法論」「様式」…

向井千恵×田山明子

「duo improvisation」をテルプシコールで。 完全即興ではなかったような感触。歌もあったし。向井さんが踊るのを初めてみた。うかつにも演奏するだけだと思ったのでびっくりして、ダンサー専門じゃない人のダンスってなんだろうだれでもできる範囲の動きと…

春のタタラ祭り 舞踏4人展

井上みちるさんとは妙な縁があって、彼女が舞踏家としてデビューして舞踏の世界に独特な地位を占めにいたるまえから知り合いだった。彼女の弟がやっているバンドのボーカルが同じ大学の寮に住んでいて、そのバンドのライブを見に行って踊り狂っていたりした…

創造者remix 中野成樹+鈴木ユキオ

というわけで、李禹煥のあと、見に行ったのです。演劇とダンスの、これからの活躍が期待される作家をカップリングするという好企画。まず、石神夏希の戯曲を中野成樹が演出した『新聞のすみっこに載ってる小説』について。「誤意訳」という独自のコンセプト…

山下残『船乗りたち』

それで、山下残さんの公演『船乗りたち』を見た。山下残さんは、何年か前、新宿パークタワーホールのネクストダンスフェスでソロ公演してたのを一回見たきりだったのだけど、気になるダンサーではあった。まず会場の倉庫跡みたいな空間がなかなか味のあると…

神村恵+荒木志水

二人それぞれのソロのあと、デュオ作品、というプログラム。9/11昼の回を見る。 会場はタナトス6。 http://www.a-third.com/thanatos6/e_index.html 『入り込まれた時』神村恵ソロ 『assent or end or』荒木志水(あらきしず)ソロ 『ダンス』 構成=荒木志…

ディディエ・テロン

振付家自身が踊るソロ作品と、モノクロームサーカス http://www1.neweb.ne.jp/wb/hot-summer/mc/index.html のメンバー(出演は4人)がフランスの振付家、ディディエ・テロンと作った作品、を上演する公演。9/4に見る。ソロ、『ラスコリニコフの肖像』 森下…

dance colloquium #2

●振付:Pierre Darde(ピエール・ダルド) ●出演:荒木まなみ、蛯子奈緒美、小林美沙緒、昆野まり子、陽かよ子、宮尾安紀乃 http://www.luftzug.net/dc/ モダンダンス(現代舞踊協会系の戦後的なダンス界)とコンテンポラリーダンス(JCDNなどを軸にゆるやか…

金沢舞踏館「カフカ」

金沢舞踏館/Theater ASOU(オーストリア/日本) カフカ「変身」出演=山本萌、白榊ケイ、Uschi Litschauer, Monika Zohrer,Christian Heuegger, Gernot Rieger, Klaus Seewald 舞台監督/呂師 照明/宮向隆 音響/加納和歌子 制作/鈴木光子 他http://www.spac…

舞踏青龍會の「迸り水」

原田伸雄と舞踏青龍會 群舞 「迸り水(はしりみず)」出演=原田伸雄 縫部憲治 松岡涼子 松岡智恵 堤紫 秦貴美子 峰尾かおり 舞台監督/岡田隆明 照明/アイカワマサアキ 音響/松田美幸 8月30日(火)19:30からの公演だった。会場は神楽坂ディープラッツ経歴を…

東京即興許可局(X3)

「東京即興許可局東京即興許可局東京即興許可局」 8月28日(日)午後8時から荻窪GOODMANにて http://apaches.hoops.jp/goodman (公式サイトではないようだ) 出演:鎌田雄一・椎名利恵子・末成町子・若尾伊佐子 4人のパフォーマーが参加して、一人抜け…

ボクロール

8月28日(日)15:00からの、最後の公演を見た。 「chocolate」振付・出演/矢内原美邦 出演/佐川智香 「ボクデスの『メガネデス!』」作・演出・出演/小浜正寛 映像/高橋啓祐 ゲスト出演=Luke George 「ニブロールは必見だっていうから見に来たけど、これの…

玉野黄市と幻の軍団

「舞踏ってなあに?」と題した、ダンスがみたい!7国際ダンスコラボレーション企画参加公演を8/18に見た。栗田勇かだれかの本を読んでいたら、大阪万博のパビリオンを建築中に見学に行く話があって、そこで、大きなスクリーンに土方巽の映像が写されていたっ…

金魚(king-yo) 「ミルク」

ダンスがみたい7参加公演。8/17 19:30の回をみる。で、今回の金魚のミルクなんだけど、のっけから三人の(男の)ダンサーが舞台上に佇んでいて、薄暗い照明の中お互いの顔を窺いあっているというところから始まる。この冒頭のシーンは、二人のダンサーがゆ…

若衆とその仲間達

ダンスがみたい7参加公演。日によって演目が違ったようだ。8/15夜の回を見る。前半は、二作品。 まず、ink Boatによる"Black Map"というソロ作品(進行中の作品とのこと。出演、コンセプト:シンイチ・モモ・コガ)。赤い綱に足を縛っていて、はじめその綱に…

ピエール・ダルド+イマージュオペラ>>ロマネスク<<

ダンスがみたい7参加作品。「ザンビネッラ ZAMBINERRA」8/11 15:30からの回を見る。国際交流とはいってもピエール・ダルドさんは東京在住らしい。あと、どこにでも顔を出すなあという感じのJOUさんがゲスト。JOUと、ピエール・ダルドのデュオが、零落して狂…

アダチマミ×無所属ペルリ

ダンスがみたい!7の公演、アダチマミ×無所属ペルリ「まな板の泳ぎかた」の8月8日(月)19:30の回、 「アフタートーク」*1の担当をした(黄色い勢力さんがレポートしてくれましたhttp://kiiroiseiryoku.seesaa.net/article/5734174.html)。 アダチマミ×無所…

BIMO DANCE THEATER ファタモルガナ

ダンスがみたいの企画。8/7 5時からの回を見る。最初に上演されたゆっくりとした動きのある作品(Mitos)で、三人の男性パフォーマーが息を低く持続させるように腰を落としてなだらかに動いていく、そこで鍛えらて厚い筋肉がなめらかに動いていく様子が深く…

舞踏家の眼差しについて

上杉貢代さんの眼差しということについては、以前「ダンスがみたい5」だったかで私が上杉さんの公演のアフタートークを担当したときに、質問してみたことがある。そのとき上杉さんの舞台の上で踊るときに見せる目の表情になにか特別なものを感じて、踊ってい…

土方巽の生成変化と舞踏の伝統

私には舞踏についてはそれほど深い知識も経験も無いのだけれど、私が知りえた断片的な情報や経験に即して言うと、和栗由紀夫という人は、土方巽の教えに忠実でありすぎるためにかえって忠実ではないことになってしまっている人ではないかなあという風な認識…

和栗由紀夫+上杉貢代

「ダンスがみたい!7」の公演、和栗由紀夫+上杉貢代「神経の秤」を見た(8月5日(金)19:30の回)。この公演は、ラストーシーン、上杉と和栗の二人がステージの両端からゆっくりと歩み寄っていく場面が全てだった。すくなくとも私にとっては、上杉の、まっ…

Dance Garop VIBE/神村恵

コリアダンスコレクション4 8月3日(水)19:30の回を見る。 ・Dance Garop VIBE「息を数える」出演=ソン・ソンヨン ユ・ジュヒョン キム・ソンウン チョン・インファ チョン・ソンイ 他 振付/キム・ヒジ 交響曲のような構成を持った四人の女性ダンサーが出…

大橋可也&ダンサーズ「サクリファイス」

ダンスがみたい!7の公演 8/2 公演前のドレスリハーサル(いわゆるゲネプロ)で見る。大橋可也さんの舞台を見るのは今回初めて。それで、観客を入れることが前提だったとはいえ(一回公演ということで、招待券の人はなるべくリハーサルで見てくれという劇場…