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墨東まち見世ロビーの終わり/橘館の始まり+

岸井大輔さんが商店街の空き店舗に住み込んで100日連続のアートイベントを行う「100日連続」の演劇、それが「東京の条件work1 墨東まち見世ロビー」だった*1。その最後の企画を見てきた。 『インタビュー大会、墨東まち見世2009はどうだったでしょうか』 15…

『アーティスト・インの条件』/POTALIVE再考(9)+

岸井さんが曳舟に開いているロビーに出かけて、次のトークを聞いてきた。観客数名。 9月17日(木) 『アーティスト・インの条件』 14時ー18時(出入り自由) 臼井隆志(アーティスト・イン・児童館ディレクター)×岸井大輔(劇作家/playworks主宰)東京都と東京文化…

POTALIVE再考(8)―寺山的市街劇との差異と反復

ポタライブは野外で行われる演劇である。というと、ちょっとでも日本の演劇を知っている人はやはりすぐに寺山修司のことを連想するだろう。寺山修司の「市街劇」とポタライブの関係についてすこし整理しておきたい。ポタライブがアゴラ劇場のサミットで上演…

POTALIVE再考(7)

「百軒のミセ」がポタライブと呼ばれたのは何故か、という問いから始まる「POTALIVE再考」のシリーズですが、「百軒のミセ」の先行事例のひとつがアゴラ劇場「夏のサミット」に参加した『LOBBY』ということになるようだ。 POTALIVE 駒場編Vol.2『LOBBY』 作…

POTALIVE再考(6)

POTALIVEとはなんだったのか。岸井さんの2006年10月のブログにポタライブの道のりを初めから振り返っている記事がある。抄録しながらリンクして紹介したい。 略:::会社を辞めた直後のエネルギーで,集中して1ヶ月で創ってしまったのが「源」。4月30日に上…

POTALIVE再考(5) 芸能と祭儀と

PASでの車座対談以来、挨拶をすることも無かった武藤大祐さんと久しぶりに言葉を交わしたのは4月20日のアゴラ劇場ロビーだった。 ダンス批評の武藤さんとかと20日に話す: 21=2009.05.06.−04.16. ここ3年、4年くらいDMonWEBすら一切見ていなかったのだけど…

POTALIVE再考(4)−演劇の形式化2004インデックス−

岸井大輔は、2004年6月に「演劇とは、意識をもった集団が自らを表現することである。」という定義からはじめて、「演劇の形式化」をめぐる考察を書き継いだ。まず、最後に書かれた結論と展望を引用する。 今月考えたのは、大きく2つです。1つは、集団と、…

「百軒のミセ」を記録する

「百軒のミセ」はなんだったかについて考えている。参考資料として、POTALIVEを船橋に呼んだ下山さんが「百軒のミセ」関連で書いたエントリーをまとめておきます。 ポタライブの前の腹ごしらえは、岸井さんオススメのカレーのお店「フラヌール」。登戸、向島…

POTALIVE再考(3)

ポタライブは、町を舞台にして、町の特定の場所でパフォーマンスが行われる。でも、野外で公演を行うことが目的ではない。むしろそれは手段とも言うべきだ。何のための手段かといえば、あくまで、演劇のため、だろう。岸井さんは次のように言っていた。 サイ…

POTALIVE再考(2)

POTALIVEとは多義的な言葉である。狭い意味では「お散歩しながら見る演劇」。でも、「百軒のミセ」は狭い意味でお散歩する演劇だったわけではないのに「POTALAIVE」作品と名指されていた。そのことの意味を考えているところだった。ポタライブについての岸井…

『ニセS高原から』を全部見ておいて良かった

こんど蜻蛉玉の公演がある。そこに岸井さんもトークの相手として出演し、ポタライブも披露するということを『百軒のミセ』の打ち上げで知ったのだけど、この機会に見に行ってみることにした。http://www.tonbodama.org/蜻蛉玉と言えば、ニセS高原で見て以来…

POTALIVE再考

久しぶりにワンダーランドで記事書きました。岸井大輔新作、『play away』評。 『play away』の上演は、数時間の打ち合わせによって固まったシンプルなコンセプトと、いくつかの決め事、簡単な段取りだけで組み立てられた作品を展開してみせたもので、空間は…