「増山士郎作品集 2004〜2010」@現代美術製作所

何の前情報もなしで見に行ったけど、いろいろ社会との関わりかたをコンセプチュアルというかドキュメンタリー的にというか、切り取った作品だった。

まるで風俗店の看板みたいな「恥ずかしい姿見放題」という立方体のピンクの看板があって、のぞき窓があって、そこをのぞくと、のぞいている人の顔がモニターに映る。それを街頭に設置した様子がビデオで映し出される、とか。小包の中にビデオカメラを仕込んで、宅急便で送る間、その様子を全部録画するという作品では、実際に録画された画像と、送られた木製の箱が展示されていたりとか。アーティストインレジデンスで海外にいることが多い作家が、日本に一時帰国する間に、夜間のアルバイトを探す様子のビデオや関連する書類の実物と、それで見つけた某宅急便会社の住み込みの寮みたいな場所を再現した一室を展示した作品だとか。

こういうサバイバルをしているアーティストもいるんだなあという感慨。まさにサバイブ系社会派アートって感じだった。