編集者と蜜月の件

このあいだうまれてはじめて「マガジン」買いました。福満しげゆきの短編が載ると聞いたので。マガジンに載った件の『東村山あたりの夕日』ですが、福満の良いところがうまく出ていて良かったですね*1。初期の居候老人猫ものとか、彼魚とかみたいな、とぼけた短編のテイストが出ていて良い感じです。

前回、編集者と戦うマンガ家って図式で話をしましたけど、編集者必ずしも漫画家の敵ではないわけで、モーニングからマガジンに移った編集者さんが福満に少年誌デビューさせたんだな。これはモーニングの連載にもエピソードになるだろうという計算もあるのかもしれないけど、良い編集者に恵まれましたよね福満さんは。
いつのまにか福本伸行がマガジンで連載していたのにはおどろいたけど、モーニングから編集者をひっぱっててこ入れしようって話だったわけかぁ。

話は変わるが、最近気になるマンガ家は東村アキコです。マンガは絵柄、絵柄に個性がなければマンガ家になる資格は無い、と思う私ですが、東村アキコの絵柄はいやみがなくのびのびしていて見ていて心地良いので好きです。少女漫画の流れもくんではいるんでしょうけど、どこか独特なものがあると思う。

福満の『僕の小規模な生活２』には、パーティーで東村アキコに会ったエピソードが語られてますが、考えてみると、どちらもほのぼの実話系マンガ作家ですね（笑）。

それで、東村さんの『ひまわりっ　〜健一レジェンド〜』をモーニングで立ち読みしていますが、最近の作中マンガのブレイク劇は、往年の（って大げさすぎ？）『おさなづま』を彷彿とさせる盛り上がりぶりで、テンポ良く読ませませますね。

ひまわりっ ~健一レジェンド~(1) (モーニング KC)

ひまわりっ ~健一レジェンド~(9) (モーニング KC)

そこで、少年誌デビューする同人女性マンガ家コンビが編集者に恋してしまうみたいな流れで話が進んでいるんだった。まあ、集団創作に恋愛が絡むという、そういう話もあった。

編集者と漫画家が結婚すると言う話もよくあるのだろうけど、変種者じゃない編集者とマンガ家の恋というと、田中ユタカの『もと子先生の恋人』も先日買って読んでみましたよ。でも、やっぱり絵柄的にも中身的にものれないなー、ぼくは。引き込まれるものが無い。

『愛人』も連載中みかけると、つい気になって見てしまいましたが、いやだいやだとおもいながら読んでいたので、今回の再刊もたぶん読まないだろうな。田中ユタカさんが描くいかにも無垢な丸顔とまん丸目がどうもダメです。萌えません、わたしは。

（追記）
あとからMixiのコミュで知りましたが、『ダ・ヴィンチ』誌、2009年1月号に東村アキコ、カラスヤサトシと福満さんとの鼎談が掲載されていたんだとか。「“自分”マンガ家鼎談」だそうで。読んでいればよかった。図書館ででも探して読もうかな。
（2009/3/10）

※リンク

http://www.k5.dion.ne.jp/~fukuyuki/
http://www.tcct.zaq.ne.jp/yutakatanaka/

*1:欄外コメントはいかがなものかともおもったりしたけど