クレーの20世紀

出張前に時間があったので、新幹線に乗り込む前に大丸ミュージアムのクレー展をちょっとのぞいてみた。

あのくらいのスペースで、あのくらいの点数で、数十分、ちらっとクレーの絵を見られるというのは、なんだかとてもしあわせなことだ。

クレーの絵を見ていると、20世紀前半でなければありえなかった絵なのだろうと思うと同時に、20世紀前半に描かれたということが信じられない気分になったりもする。なんだかもっと古い層のもののように思えてきたりもするのだけれど、ああいう仕方で作品として結晶できたのは20世紀だからこそなのだということがとても不思議だ。

信じられないとか不思議だとか嘆息してしまうと通り過ぎてしまういろいろな事柄が目の前にある気がするけれど、通り過ぎてしまおう。

クレーというと、谷川俊太郎の詩を先に読んでいて、日曜美術館あたりでどういう画家か知ったという感じの私。

『クレーの絵本』はとても良い本だと思う。手元においておきたい一冊。


クレーの絵本

クレーの絵本

(2008年7月30日 mixiから転載)