川越祭り

川越祭りを見に行った。
岸井さんのインタビューに「祭りを見に行けば、それが演劇だと分かります。」という言葉があって。
http://www.wonderlands.jp/interview/008/05.html
そういう意識でお祭りを見たことはなかったのだけど、なるほど演劇だった。

江戸時代の風情を漂わせる通りに、山車が並んでいたり、舞台のようなものが組まれていて、そこでお囃子が奏でられ、舞というのか、パフォーマンスが披露される。日が暮れてから行ったけど、暖かい提灯の電球に照らされたどこかわびしくも華やいだ感じがいかにもお祭りって感じで、中学生のころ聞いたラジオドラマで夫婦が高山のお祭りに行くというシーンを聞いたことを懐かしく思い出したりしながら、二人で歩いていた。

お囃子や、狐とかひょっとことかのパフォーマンスを、大人だけじゃなくて子供も参加していて、それぞれのパフォーマーの個性みたいなものもうかがわれて、子供でもとてもいい動きをしている子がいたり、とても色気のある所作を見せてくれる人がいたり。楽しめた。

家光とか大田道灌とか歴史上の人物だとかがそれぞれの山車にフィーチャーされていて、そういうところに猩猩とかがまざっていたりもして、そういう芸能的な表象空間みたいなところに歴史イメージが繰り込まれるお祭りのスペクタクル的な想像力ってものが江戸時代にどんな風に機能していたものかなあなどとらちもなく考えたりした。

神社の境内では、見世物小屋があったりして、さすがに中は見なかったけど、親に連れられて入っていく子供が泣きじゃくっていたりして「お母さん強い子になりますよ」とか呼び込みのマイクにぎった男が語りかけていたりして、入り口の案内人が学生運動の闘士よろしく黒ヘルかぶっていたりして、アングラ劇団の成れの果てだったりするのかとか思いながら、そういうものも江戸の町人文化の基層みたいなものと混ざり合って観光協会とよろしくやっている感じが21世紀の日本だった。

http://www.city.kawagoe.saitama.jp/icity/browser?ActionCode=content&ContentID=1103951981775&SiteID=0
http://www.alpha-net.ne.jp/users2/kwg1840/maturi.html#kwmaturi
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