potalives R. 『ハンサムな半生』

今年もポタライブシーズン到来。というわけで、今年初のポタライブ鑑賞。
http://d.hatena.ne.jp/POTALIVE/20080309/1205044921

練馬区の隣あたりに住むようになったので、地勢とか、町並みのあり方の、連続と変化、ということに注意が向かう。
川のなごりの浅い谷間を行って戻るコースとか、「元主宰」岸井さんが確立したポタライブの作法の基本に忠実で、どこか初々しいとも言える感触だった。

小芝居から語り手をフィクショナルに立てていく手法というのは、岸井さんならもっと洗練された手つきでリアルに進めるので観客はだまされてしまうのだけど、今回の場合はあからさまな芝居っ気が「役割の記号」に対する葛藤という主題に通じるものになっていて、やっぱりポタライブの喜劇サイドってメタフィクション的方向に向かうのだろうかとか思ったり。

今回の白眉は公園を使ったシーンだった。遊びに来ている地元の子どもたちを巻き込んで即興のエキストラにしてしまう。演劇が持っている力ってそもそも公園の遊びを楽しくしてしまうようなものじゃないか、と思った。

出演者の一人が幼稚園だったか保育所だったか、子どもを相手に仕事をしていると聞いていたので、そういう経験も作品に生かされているんだろうな、と思った。

ラスト近くのコースに古い家が残っている界隈があった。

かつての東京の外れには

こういった風情の家がたくさん立ち並んでいたんだろうな

と、思う。


なかはしさんによる詳細な公演レビューはこちら。
http://shoko.from.tv/archives/2008/03/15-235957.php