脳内メーカーの奇跡/『ハンター×ハンター』雑感

日付はでたらめですが。

菊地成孔
寂しいを加えると大友良英になり
2007-09-22

と。これは奇跡的。

kingworldさんの『ハンター×ハンター』の感想もちょっと気になる。

共存の余地ができたことによって、蟲はたんなる脅威ではなくなっている。ぶっちゃけ、にも関わらず問答無用で駆逐しようとするネテロの方が独善的と言える。今回の表情など悪役そのもの(笑) 物事がわかっている大人=ネテロ 生まれたてのガキ=王 と現状ではなってるけど、その背景には「人間中心主義」が潜んでいる。
2008-12-07

私は王が殺されるの前提で読んできましたけど、場合によっては蟻が殺されないという結末も富樫は考えてみたのかもしれない。

そういえば『寄生獣』で、主人公が最大の敵となった寄生獣を最後殺さないっていう(うろ覚えなのであいまいな書き方してますけど、後藤だったっけ)プロットを考えたけど結局やめたって執筆エピソードがあったな。

この何年か、キメラアント編の決着を考え続けてきただろう富樫にエールを。ここまできたらもう、プロットはほぼ固まっているのだろうけど、書きながら変わってくることもあるのだろう。

ノブの能力が、瀕死の仲間の救援に使われるっていうのがほんと予想外で、でも、そこにも別の仕方で人間性というものがきめこまかく描かれていくわけで。「誰か死ぬかもしれない」という覚悟が、誰も死ななかった、で終わったらそれはそれですごい。

キメラアント編って、人間中心主義っていうか、けっきょくハンター側も、キメラアント側も、どっちも怪物であり人間である、ということなんだろうね。王の主張って、哲人王って感じでもあるし。